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2012年4月11日 (水)

爆弾低気圧で

 日本各地を暴風雨が襲った3日の爆弾低気圧で、驚かされたことがあった。
 あの日は傘をさしていても、たちまち骨が折れ曲がって使い物にならなくなった。
 電車の運行にも影響し、どこに移動するにも大変だった。
 テレビのニュースでは立って踏ん張っているだけでも精いっぱいの人々の映像が流れていて、ぞっとした。

 舞台公演中の劇場などは、ガッラガラ状態かな。もしそうなら記事になるかしら? などと思いながら、いくつか問い合わせてみた。
 千秋楽前日だった日比谷のシアタークリエに電話してみると、「ご心配ありがとうございます。おかげさまで8割くらいは埋まっています。
 公演も予定通りやっております」と返ってきた。
 次に隅田川沿いに仮設劇場として建っている平成中村座の関係者に聞いてみた。
 空席は少なく大半の席が埋まっている、とのことだった。
 特に中村座では、昼の部の「法界坊」のクライマックスでは舞台後方を開けてスカイツリーを見せるという大胆な演出が大きな見せ場になっている。
 演出の変更など無かったのだろうか。
 「(中村)勘三郎さんが晴れ男ということもあるのでしょうか。この時間帯は影響も少なく、演出も変更せずに乗り切ることができました」とホッとしていた。
 それにしても、帰りに天候がさらに荒れる予報もある中で、劇場にたどり着くお客さんには頭が下がる。恐るべしだ。
 チケットが高価だということもあるだろう。多少、身が危険であっても見たい気持ちが勝っているのだろうか。前もって入手困難なチケットを手に入れた人々は、張ってでも見に行きたい気持ちもあるのか。

 異常気象で、こんな天候が増えれば、命がけの観劇という機会も出てくるのかもしれない。劇場に着き、開幕ベルを聞きながら客席を見渡すとき、いつも思う。
 家にいながらにして何でも出来るようになり、娯楽も無数にある時代に、こうやって決められた時刻に同じ空間にたくさんの人々が集うという奇跡を。東日本大震災の後、上演前に「もし大きな揺れが発生しても決してあわてないでください。私たちが責任を持って誘導しますので」とあいさつした劇団関係者の言葉も忘れられない。
 覚悟を伴っての観劇。「のんびり芝居見物でも」という言葉を使う人は、これから減っていくのかもしれない、と思うのだった。

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